《  クーポン券の概念、及び、その取り扱いについて 》

 一般のRPGでは冒険を終了した場合、経験点の加算をもってその報酬としますが、カードワースでは代りに“クーポン券”を用いています。クーポン券は、経験点と類似した働きを持ちますが、その概念は大きく異なります。経験点が数値のみの存在であるのに対し、クーポン券は名目を主体としており、付随する得点は飽くまで付属物に過ぎません。

 クーポン券を得るという事は、以後の展開が変化する可能性を得る事を意味します。そのため、クーポン券は得点が0でも十分な価値を持ちます。

 シナリオをクリアした結果、名目だけの称号で、全く得点を得る事が出来ない事があっても一向に構いません。CWにおいて、キャラクターのレベルアップはゲームの進行上、重要な要素ではありますが、目的ではありません。むしろ、頻繁に得点を与える事は避けるべきです。

 さて、一つのシナリオで与える得点基準ですが、短編の成功で1点、長編の成功で2点を上限とします。あるいは何らかの活躍、あるいは使命を果たした=1点として考えても構いません。屈強なモンスターを倒しただけでは得点を与えるに値しません。そのモンスターを倒す事に十分な意味があって始めて得点を与えるべきでしょう。曖昧ですが、一つのシナリオで3点以上の得点が与えられる事はまずありえません。


例1)ゴブリンの洞窟(短編)
 ゴブリンの掃討(1点)
  → 総合得点数1点
『一般的な短篇シナリオなので、1点を与えています。』

例2)家宝の鎧(短編)
 オークの掃討(1点)
  → 総合得点数1点
『リヒャルト卿の鎧の発見も活躍の一つですが、得点を与えるに値しない小さな活躍として無視しています。』

例3)奇塊(短編)
 下水道の開通(1点)+魔獣ビホルダーの退治(1点)
  → 総合得点数2点
『これは与え過ぎです。ビホルダーの退治に対しては得点を与えるべきではありませんでした。改訂版では得点を1点としています。』

例4)鳥の歌が聞こえない(長編)
 薬草orシャルロッテの発見(1点)+魔獣の森からの脱出(1点)
  → 総合得点数2点
『長編という事で、特別に2点、得点を与えています。』

例5)教会の妖姫(長編)
 少女リアーネの発見(1点)+異端審問官バルドゥアの打倒(1点)
  → 総合得点数2点
『長編という事で、特別に2点、得点を与えています。』